葬儀について

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亡くなった人を北枕にする理由

亡くなった人を北枕にする理由

お釈迦さまが今から二千年以上も前のインドとしては全く驚異的な長寿である八十歳におなりになり、クシナガラの村に到着され、鍛冶屋のチュンダの供養を受けた後、おなかをこわされ、侍者阿難(あなん)に介抱されながら静かなサーラの林の根方に横になられました。

阿難の汲んで差し上げた水をお飲みになり(末期の水である)、「自らを灯とし法を灯とせよ」との遺誡を残され(だから仏前のお灯明は二つなのである)、静かに、火の消えるように何の苦しみもなく亡くなられました。その時のお釈迦さまの横になったご様子が「頭北、面西、右脇臥」すなわち北枕だったので、そのご様子に基づいて亡くなった方は北枕にするのです。

天地は悲しみのために音を失い、サーラの林の木の葉は白変したといわれています。だから今でも祭壇最上段には白い花を一対かざり、けばけばしい色花は上げません。